virgilの日記

映画、シリーズの感想多めです。

評価は高いけど、面白くなかった2本

配信で観るものを探しているとき、あるいは観たあとにIMDbでレイティングをチェックすることがある。投票母数が多いので、頼りになる場合がほとんどだけど、たまに自分の感覚と全然違う数字がつけられていることも。以下2つはそのパターンの作品。

 

ホワイトロータス

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信頼のHBO、クリエイターはマイク・ホワイト。ハワイで休暇を過ごす人々を描くブラックコメディ&ミステリー。元々リミテッドシリーズだったのが、好評のためシーズン2決定。面白そうな要素しかない。んが、1話目は冒頭にwho done itを仕掛けるものの、キャスト紹介だけで何の波も立たず終了。あれ??。みんなそれなりに訳ありだが、フックがない。お互いを「ヘンな人」だと言い合うけど、(ドラマの中としては)そんなにヘンでもないぞ…。その後はそれぞれ秘密があってそれを隠すのに奔走とか、ティーンエイジャー連れの家族が揉めるとか、微妙な新婚旅行とかで、たまったストレスが吹きあがるのだけど、脚本がいまいちなのか、へぇ~で終わってしまった。

 

ただ、アメリカ現代事情は詰め込まれている。ホテルで働くハワイの地元民に対して罪悪感を感じる敏感なティーン女子、今の世の中では「白人」で「金持ち」で「男子」な息子は誰にも同情されなくて可哀そうとなだめる母親、自分のキャリアをお気楽に否定する新郎に嫌悪感を抱きつつ、それに逆らえない怒りを抱える新婦。経済格差。救いだったのが、金持ち一家の高校生の息子。唯一、ハワイに来て得るものがあったのは、それまで携帯とゲームに逃げていた彼だけかもしれない。このシリーズが心底ブラックコメディだったら、この甘ちゃんの息子にもひとつ暗いオチをつけるかもしれないが、さすがにそこまではしなかった。あと、スティーブ・ザーンが若くて驚いた。「リアリティ・バイツ」の頃のような可愛さがまだ健在。ゴリラの真似シーンが好き。

 

アウトサイダー

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ジェイソン・ベイトマンが出演し自ら監督も手掛けているHBOシリーズ。犯罪捜査ものかと思って見始めると、面白い。子どもを殺した犯人と思しきその男には、完璧なアリバイが別の場所にもあった。同一人物が違う場所に同時に存在している?? EP2まで観てはっと気づいた。これスティーブン・キング原作だった…。

 

いや、超常現象だとしても、面白い可能性は十分にあるぞ。と観続けるも、情報の出し方なのか、テンポなのか、話に乗っていけず集中できなくなる。超常現象ものならゆっくりペースもありだし、役者は揃ってるし、映像もきれいだ。やっぱり物語の進め方と演出か。だるくなってくるし、テンションを緩めるためのジョークもしらける。そして問題の「it」がちゃんと姿を現して対面するのもさえもはぁ…ってなる。こうなったら登場するしかないんだけど、しょうもなくてずっこける。人間ドラマ、犯罪捜査、ホラーの混ぜ具合がうまくいってない感じ。面白くない理由を説明するのって難しい。原作は面白そう。