virgilの日記

映画、シリーズの感想多めです。

「疑わしき殺人者」「チェスナットマン」

Netflixオリジナルの北欧ミステリー2本。

  • 疑わしき殺人者
  • チェスナットマン

疑わしき殺人者

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北欧ミステリー小説を読んでいると、80年代に起きたスウェーデンのオロフ・パルメ暗殺事件が常識として出てくることがある。ちょうど詳細を知りたかったので、飛びついたドラマ。未解決事件として処理されているが、警察は真犯人を特定している。

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評価は高いけど、面白くなかった2本

配信で観るものを探しているとき、あるいは観たあとにIMDbでレイティングをチェックすることがある。投票母数が多いので、頼りになる場合がほとんどだけど、たまに自分の感覚と全然違う数字がつけられていることも。以下2つはそのパターンの作品。

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Netflixのオリジナルドキュメンタリーに星付けてみた(随時更新中)

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※随時更新しています。

 

Netflixは作品ページに評価がついていないし(イマイチとイイネは何に使用されているのか?)、ほかの配信サービスと同様、おすすめがあまり当てにならない。どんどん投入される未知な作品を観るかどうか判断する目安がないのはとても不便。特にドキュメンタリーは、数少ない話題作以外は宣伝もされずに放置されているので、選ぶ基準がない。Netflixだけでなく欧米のドキュメンタリー全体に言えるのは、情報公開と発言の自由がもたらす作品のパワーが、日本と比べると別の惑星レベル…に尽きる。傑作がひっそり座ってるのに、知らずに通りすぎるなんてもったいない! 海外では話題になっていたり、なんとなく気になった作品を地道に観ているので、勝手に星付けしてみた。星付けってどうなの、とも思うけど、視聴者の評価を基に決めていると思われるU-NEXTの星付けには納得することが多く、大量にある中から面白いものを見つけるためには参考としてあったほうがいいかな、という立場です。ここでは決めてるのは自分1人だけですが…。ほかの人が同じことやってたら見てみたい! 作品ページのリンクはタイトルに貼っています。すでに別記事で感想書いてるものは紹介文内からどうぞ。

 

対象作品:Netflixオリジナルドキュメンタリー。単発とシリーズ含む。【M】=単発 【S】=シリーズ

好みの傾向:エグい取材力が堪能できる作品。犯罪捜査多め。

星の見方:

★★★★★=超絶面白い。

★★★★=かなり見ごたえあり。

★★★=おすすめ。

★★=私的に期待はずれ or 途中で止めてしまった。

手あたり次第に観ているわけではないので、大きな外れがないから今のところ★1はなし。

  • ★★★★★
    • 殺人者への道【S】
    • マイケル・ジョーダン:ラストダンス【S】
    • イカロス【M】
    • オクトパスの神秘:海の賢者は語る【M】
    • サムの息子たち 狂気、その先の闇へ【S】
  • ★★★★
    • コンフェッション・キラー 疑惑の自供【S】
    • ロバート・ケネディを大統領に【S】
    • ザ・ファーマシスト オピオイド危機の真相に迫る【S】
    • フィアーシティ ニューヨーク対マフィア【S】
    • ナイト・ストーカー シリアルキラーの捜査禄【S】
    • ワイルド・ワイルド・カントリー【S】
    • ビクラムの正体: ヨガ、教祖、プレデター【M】
    • 消えた16mmフィルム【M】
    • 猫イジメに断固NO! 虐待動画の犯人を追え【S】
    • ザ・ステアケース 〜階段で何が起きたのか〜【S】
    • ジム&アンディ【M】
  • ★★★
    • ユナボマー 自らの言葉【S】
    • ソフィー ウエストコーク殺人事件【S】
    • 事件現場から タイムズスクエア連続殺人事件【S】 
    • ジェフリー・エプスタイン 権力と背徳の億万長者【S】
    • 事件現場から セシルホテル失踪事件【S】
    • アメリカン・マーダー 一家殺害事件の実録【M】
    • キャッチング・キラーズ 連続殺人犯を追いつめた刑事たち【S】
    • UNTOLD 極限のテニスコート【M】
    • アマンダ・ノックス【M】
    • 邪悪な天才 ピザ配達人爆死事件の真相【S】
    • ミス・アメリカーナ【M】
    • 未解決ミステリー【S】
    • CALI K9: どんな犬でもしつけます【S】
  • ★★
    • 都市を歩くように -フラン・レボウィッツの視点【S】
    • ウィン・ハンドマン 名優を育てる演技指導【M】
  • これから観たい作品・ネトフリ以外
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「事件現場から セシルホテル失踪事件」

LAのダウンタウンにある悪名高きホテルで起こったカナダ人女性失踪事件。捜査に行き詰った警察は、エレベーター内での女性の様子を映した防犯カメラ映像を公開する。女性の不可解な行動が様々な憶測を呼び、人々は色めき立ってあれこれ詮索し始める…。

 

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全編に渡って漂う、ユーチューバーやネット探偵への不快感がほんとにきつい。また公開された映像がいかにもオカルトや陰謀論に絡めていろんな想像をかき立てる代物だったのも不運。とはいえ、いや、これドラッグかなんかで幻覚見てるでしょ…とすぐわかりそうなものだったけど。みんなでミステリーを解く興奮を共有して楽しんでいるのを見ると、分からないでもないけど、これ小説じゃないんだぞ!素人が!と言いたくなる。当の本人たちが何人か出演して証言しているのだけど、よく顔出しするな…ってなる(毎度のことだけど)。なかには、精神的に参っているときにこの事件を知り、女性を助けたい一心で関わったと一見とても“真摯”な感じで話す人もいるのがまたきつい。事件解明後に実際にホテルに行って現場を撮影したりして、ほんとに質が悪いよ。もう一度書くけど、よく顔出しするな…(ギャラが良かったのか?)。あげくのはてに誤情報を流して冤罪ケースまで作ってしまう。最悪だ…。

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「ザ・ファーマシスト オピオイド危機の真相に迫る」

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息子を射殺された父親ダンは、殺人事件が多発していてもロクな捜査をしない警察は頼りにならないと悟り、危険を冒して自分で犯人を捜すことに。事件は解決したが、息子を失った悲しみは癒えない。薬剤師の彼はある日、非常に強い鎮痛剤を大量に処方されている若者が多いことに気づく。薬を買いに来た知り合いの若者がオーバードーズで亡くなったのを知り、これ以上息子と同世代の若者を死なせるわけにはいかない、と再び独自調査を始める。

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「ドーナツキング」

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カンボジアの内戦で難民としてカリフォルニアに渡ったテッド・ノイ。ドーナツ店で働き口を得ると、家族総出で働きまくって独立し、西海岸にドーナツ帝国を築き上げる。次々とやってくる多くのカンボジア難民にそのノウハウを伝授して、新境地で右も左も分からない同志たちを救った。大金持ちになり順風満帆だったテッドの帝国はあっけなく崩壊するが、それぞれのドーナツ店は生き残り、アメリカで生活基盤を築く手助けをしてくれた「テッドおじさん」は伝説として語り継がれる。

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「サムの息子たち 狂気、その先の闇へ」「ナイト・ストーカー シリアルキラーの捜査禄」

見ごたえたっぷりのNetflixドキュメンタリーシリーズ2本。

  • サムの息子たち 狂気、その先の闇へ
  • ナイト・ストーカー シリアルキラーの捜査禄

サムの息子たち 狂気、その先の闇へ

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Son of Samといえばシリアル・キラー界の有名人。70年代にNYで女性やカップルを殺す連続殺人事件の犯人として逮捕された。「犬に命令された」などの狂気じみた警察への手紙も話題をさらった。「マインドハンター」にもでてきたので、このEP見直そう。犠牲者たちの髪型がロングヘアだったので女性たちは髪を切り、男たちはぶっ殺してやる!と怒りまくり、街中は大混乱に陥る。必至の捜査も行き詰まりプレッシャーに苦しんだ警察は、なんとか犯人を逮捕、大々的に表彰も行われ、NY市民も拍手喝采で終わったが、この結末に納得しない記者がいた。モーリー・テリーだ。

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